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第2章〜夢の終わりと始まり

  • 執筆者の写真: はやたたくや
    はやたたくや
  • 2020年10月14日
  • 読了時間: 1分

ここはどこだ。そうか、夢だったのか。

タオルケット1枚では少し肌寒いと普通の人は感じるくらいの小太りには心地よい季節がやってきた。病むほどの汗ばむ夏がようやく終わり、カロリー消費に最適な季節の到来だ。


スポーツの秋、私は走っていた。

私は夢の中で休むことなく走り続けていた。

どこに向かって?目的地はない。あるのは逃げるという明確な目的だけ。


意外なことに普段なら感じる関節、筋肉の乳酸疲労はない、そりゃそうだ。夢だもの。

ハンターが爆速で追いかけてくる、確保されそうになる瞬間、私はそれを紙一重で避ける。

まるでパルクールとワイヤーアクションを組み合わせたようにハンターには捕まらない。

そりゃそうだ。夢だもの。


おい、私の筋肉。夢のまま終わらせていいのかい。夢のまま終わらせたくないのかい。どっちなんだい。

『夢で終わらせたくない!』

そう、私は秋の心地よい朝の風を肌で感じながら逃走中に思いを馳せる。

夏という敵から、逃走成功したということだ。


逃走中に出たい。

私の唯一の夢だもの。

 
 
 

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